五感に響く音楽

仕事のかたわら、東京南青山スパイラルガーデンのXmasシーズン館内音楽作曲や仙台市天文台開台50周年記念楽曲の作曲、仙台文学館、宮沢賢治イーハトーブ館等ミュージアムスペースでのパフォーマンスを行うなど、環境音楽という五感に響くスタイルで独自の世界観を描き出しています。環境音楽やアンビエントと呼ばれるジャンルは、出入りが自由で、聴いて心地よくなる音楽とか、空間と同化して一つの音像が描かれるという世界です。他に、中国の伝統楽器「二胡」演奏家や日本舞踊とのコラボ公演を行うなど、新しいアジアの表現も追究。「二胡」等の生楽器をフューチャリングしたスタイルでは、ライブを中心にプラネタリウムや寺院、ダンスや舞踊との共演など、ジャンルを超越した関わりを大切にしています。
日本舞踊と二胡、シンセサイザーとのコラボ公演
複数のシンセサイザーを使用して、キャンバスに色を重ねるように音を描いていきます。機材は最新のものから昔のアナログシンセまで様々あり、最近はPCで全てが完結するソフトシンセが主流ですが、あえてハードのシンセにこだわっています。その機種にしか出せない音があるからです。
Artist
宇都宮 理人
Utsunomiya Masato
仙台市出身。広告代理店のアートディレクターに従事し企画制作のディレクションを行う傍ら、現代美術やデザインワークの作品を発表。また音楽の世界ではアンビエント系を中心にした作曲や演奏等の音楽活動を幅広く行っています。

3.11以降の創作活動

3.11を経て、音楽等の創作活動を行うことに様々な葛藤があったことは確かです。しかし、自分にとっては創作活動も食べる事や寝る事と同じで、かけがえの無い本能の一つであることに気づいたわけで・・・。そのきっかけが、「ARTIST ACTION」という東日本大震災チャリティーアルバムのプロジェクトでした。発起人の坂本龍一氏の弟子・トベタバジュン氏が呼びかけ、国内外30組以上のアーティストが集まり、2011年の5月にiTunesやamazonで世界配信リリースに至りました。Twitterやfacebookのリンクから交流が深まり、楽曲提供というカタチで参加させて頂いたことで、自分ができる被災地支援の在り方や、音楽を通して得られる何かを考える良い機会となりました。ささやかですが、自然体で出来る息の長い活動をしていきたいですね。
ARTIST ACTION Arise in sendai 出演者